青菅正福寺

(住所:佐倉市青菅130-1)

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1.正福寺本堂

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  正式名は青菅山正福寺。宗派は真言宗豊山派で井野にある千手院の末寺である。本尊は不動明王である。青菅鎮守稲荷神社の別当院(神仏習合が行われていた江戸時代以前に神社を管理するために置かれた寺)であった。
 正福寺へ行く道は山万ユーカリが丘線中学校駅を起点とすると次のとおりである。まず、中学校駅から青菅小学校に向かう。青菅小学校校庭角に着いたら右折し500mほど進むと右側に正福寺の入口がある。
 正福寺には十九夜塔、石灯篭、秩父参拝碑がある。また、 学問を大事にした小島泰堂一族の墓がある。

2.十九夜塔
  の列

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  正福寺境内入口左に十九夜塔が12基ある。これらの石塔の台石は石塔の背後にある盛り土の上にあり、石塔は台石からずり落ちた状態となっている。一番左と一番右の十九夜塔の台石に「女人講中」と文字が刻まれているのが確認できる。
 次にこれら石塔を一番左から順次紹介する。

(1)十九夜塔
  その1

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  像容は如意輪観音である。高さはおよそ65cm。
正面左に「天保十一子年(1840年)二月」と文字が刻まれている。

(2)十九夜塔
  その2

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  像容は如意輪観音である。高さはおよそ80cm。
 正面右に「奉造立十九夜講中二世安楽攸」、正面左上に「享保十四己酉年(1729年)十月吉祥日」、正面左下に「青菅村同行二十六人」の文字が刻まれている。

(3)十九夜塔
  その3

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 像容は如意輪観音である。高さはおよそ80cm。
 正面右に「奉造立十九夜講中青菅村」、正面左に「宝暦二申年(1752年)二月日」の文字が刻まれている。

(4)十九夜塔
  その4

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 像容は如意輪観音である。高さはおよそ70cm。
 正面右に「奉造立十九夜講中廿人」、正面左に「安永二年癸巳(1773年)二月日」の文字が刻まれている。

(5)十九夜塔
  その5

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  像容は如意輪観音である。高さはおよそ55cm。
 正面右に「拾九夜講中」、正面左に「寛政十三酉(1801年)二月吉日」の文字が刻まれている。

(6)十九夜塔
  その6

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 像容は如意輪観音である。高さはおよそ85cm。
 正面右上に「十九夜講中」、正面右下に「青菅邑同行廿二名」の文字が刻まれている。また、正面左上は表面が欠損していて、欠損した箇所の下は「吉日」の文字しか読み取れない。そのためこの石塔が建立された年号は不明である。

(7)十九夜塔
  その7

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  像容は如意輪観音である。高さはおよそ65cm。
 正面右に「十九夜塔女人」、正面左に「文化十三子(1816年)二月吉日」の文字が刻まれている。

(8)十九夜塔
  その8

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  像容は子安観音である。高さはおよそ65cm。
 正面右に「奉造立十九夜塔」、正面左に「慶応三丁卯稔復月(1867年11月)吉日」の文字が刻まれている。

(9)十九夜塔
  その9

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  像容は子安観音である。高さはおよそ75cm。
 正面右に「奉造立十九夜塔」、右側面にに「明治廿五年壬辰清明(1892年3月)吉日」の文字が刻まれている。

(10)十九夜塔
  その10

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  像容は子安観音である。高さはおよそ60cm。
 左側面に「奉造立十九夜塔」、右側面に「明治三十三年(1900年)四月吉」の文字が刻まれている。

(11)十九夜塔
  その11

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 像容は子安観音である。高さはおよそ60cm。
 左側面に「奉造立十九夜塔」、右側面に「大正五年(1916年)三月建立」の文字が刻まれている。

(12)十九夜塔
  その12

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  像容は子安観音である。高さはおよそ60cm。
 左側面に「奉造立十九夜塔」、右側面に「昭和十一年(1936年)四月吉日三十二名」の文字が刻まれている。

3.石灯篭

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  一対の石灯篭が本堂手前左側にある。高さは左側がおよそ130cm、右側がおよそ110cmである。双方とも火袋(火をともす所)がない。
一対の石灯篭のうち右側にある石灯篭には正面上に「万延元庚申(1860年)十一月」、正面下に「先崎村 金一分 和田勘右エ門(他11名)」、左側下に「発願 上座村 金二分 中村仁十郎(他4カ村4名)」、裏面下に「井野村 金一分 村山平三郎(他3カ村9名)」の文字が刻まれている。

4.秩父参拝碑

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  この石碑は本堂手前右側にある。高さはおよそ120㎝。
正面上に「昭和三十年 秩父三十四番 四月廿日」、正面下に「世話人 飯高文寿(他4名) 参拝者 飯高文寿(他19名)」の文字が彫られている。

佐倉石碑クラブ

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