鏑木浅間神社

(住所:佐倉市鏑木町348)

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1.浅間神社

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 浅間神社は富士山に対する信仰(富士信仰または浅間信仰)の神社である。鏑木浅間神社の祭神は磐長姫命(いわながひめのみこと)と木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)である。 神徳は子供の出世開運である。例祭は毎年7月1日である。例祭の7月1日には数え7歳までの子供が家族と浅間神社にお詣りする習わしがある。浅間神社の石碑は比較的新しく一番古いもので明治16年の出羽三山碑(項番22)である。
 鏑木浅間神社への道順は次のとおりである。京成佐倉駅南のパチンコ店横を南に590m進むとT字路に当たる。そこを左折し、道なりに590m行くと左に店舗がある。 その手前の道を右に行くとさくらゆうゆうの里があり、そこを右に行くと左に上り坂がある。その坂を上ると老人ホームがあり、その手前に浅間神社がある。

2.配置図

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 浅間神社の石碑の配置は次のとおりである。
1.常夜灯
2.狛犬
3.富士講碑
A.参拝碑群

3.常夜灯
  配置1

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 一対の常夜灯である。左の常夜燈の竿上部に「奉」、竿下部に「堀田家」の文字が彫られている。 右の常夜灯の竿上部に「納」、竿下部に「堀田家」の文字が彫られている。形状は現在の春日灯篭である。高さは双方共2m20㎝。

4.狛犬
  配置2

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 一対の狛犬である。文字は彫られていない。高さは双方共40cm.

5.冨士講碑
  配置3

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 正面中央に「登山三十三回大願成就」の文字が、その右に山包の文字(実際は写真の右の図)、左に「講」の文字が彫られている。つまり山包講(やまつつみこう)により建立された碑である。 正面右に「明治三十三年(1900年)六月吉日」、正面左に「本人 小山大兵衛 講元 岩淵兵衛 世話人 岩淵儀助(他9名)」の文字が彫られている。正面下に参拝者の名前が彫られているが判読困難な箇所が多い。高さ120㎝。
(注)山包講は冨士講であり、講祖は江戸の包市郎兵衛である。浅間神社鳥居の前の建物に「山包(実際は項番12.冨士講碑写真の右の図)鏑木冨士講詰所」と書かれた看板が下げられている。

6.参拝碑群
  配置A

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 鳥居に向かって左に巡拝碑が18基ある。

7.参拝碑群詳細
  配置A

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 参拝碑群の詳細配置は次のとおりである。
A1.出羽三山碑
A2.出羽三山碑
A3.日本百観音霊場
A4.秩父三十四番
A5.冨士講碑
A6.出羽三山碑
A7.四国八十八箇所
A8.出羽三山碑
A9.秩父三十四番
A10.巡拝塔
A11.秩父三十四番
A12.秩父三十四番
A13.出羽三山碑
A14.出羽三山碑
A15.出羽三山碑
A16.秩父三十四番
A17.巡拝塔
A18.出羽三山碑

8.出羽三山碑
  配置A1

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 正面中央に「月山大神」、その右に「羽黒山大神」、左に「湯殿山大神」、正面右に「平成二十七年七月吉日参拝」、正面左に「平成二十七年十二月吉日建之」、正面下に「大場俊幸(他20名) 石工 榎本石材店」の文字が彫られている。高さ160㎝。

9.出羽三山碑
  配置A2

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 正面中央に「月山大神」、その右に「羽黒山大神」、左に「湯殿山大神」、正面右に「平成十九年七月吉日参拝」、正面左に「平成十九年九月吉日建之」、正面下に「中沢武弘(他8名)」の文字が彫られている。高さ150㎝。

10.日本百観音霊場
  配置A3

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 正面中央に「日本百観音霊場満願記念」、正面右に「平成二年から平成十七年の間に 満願」、正面左に「西国三十三観音霊場 坂東三十三観音霊場 秩父三十四観音霊場 平成十八年五月吉日建之」、正面下に「発起人 内田みよ(他14名)」の文字が彫られている。高さ155㎝。

11.秩父三十四番
  配置A4

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 正面上に横書きで「参拝記念」、正面中央に「秩父三十四番供養塔」、正面右に「平成十四年壬午之歳七月十九日参拝」、正面左に「平成十四年十一月吉日建之」、正面下に「内田みよ(他23名) 小柴石材店刻」の文字が彫られている。高さ150㎝。

12.冨士講碑
   配置A5

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 正面上に山包の文字(実際は写真の右の図)、その左右に日輪、月輪、瑞雲が彫られている。正面中央に「富士山百回登山大願成就」、その右に「浅間神社」、左に「小御岳神社」、正面左に「昭和十五年(1940年)六月吉日 佐倉冨士講中○○」の文字が彫られている。山包の文字があることから山包講(やまつつみこう)によるものである。正面下に参拝者の名前が彫られているが判読困難な箇所が多い。高さ170㎝。山包講については項番5.冨士講碑を参照。

13.出羽三山碑
   配置A6

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 正面中央に「月山神社」、その右に「羽黒山神社」、左に「湯殿山神社」、正面右に「平成二年七月吉日参拝」、正面左に「平成二年十月吉日建之」、正面下に「講元 岩淵好弘 世話人 内田金治郎 坂上一良志(他19名) 小柴石材店刻」の文字が彫られている。高さ210㎝。

14.四国八十八箇所
   配置A7

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 正面中央に「四国八十八カ所巡拝記念」、正面右に「昭和五十三年より平成四年までの間に参拝」、正面左に「平成九年十月吉日建之」、正面下に「世話人 田村耕造(他5名) 平山完治(他22名) 小柴石材店刻」の文字が彫られている。高さ2m。

15.出羽三山碑
   配置A8

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 正面中央に「月山大神」、その右に「羽黒山大神」、左に「湯殿山大神」、正面右に「昭和五十二年(1977年)七月吉日八月吉日参拝」、正面左に「昭和五十二年(1977年)十二月吉日建之」、正面下に「講元 岩淵好弘 世話人 内田金治郎 同 岩内辰之助 岩内雅(他33名) 小柴石材店刻」の文字が彫られている。高さ220㎝。

16.秩父三十四番
   配置A9

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 正面上に横書きで「参拝記念」、正面中央に「秩父三十四番供養塔」、正面右に「平成五年十月九日参拝」、正面左に「平成五年十二月吉日建之」、正面下に「先達 内田みよ 岩淵いね(他20名) 小柴石材店刻」の文字が彫られている。高さ160㎝。

17.巡拝塔
   配置A10

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 正面上に横書きで「参拝記念」、正面中央に「熱田神社 伊勢大神 春日神社 秩父三十四番 西國三十三番 高野山 善光寺」、正面下に「先達 高橋茂平 二口善五郎(他11名) 後援者 岩渕志郎 昭和十一年(1936年)五月建之」の文字が彫られている。高さ130㎝。

18.秩父三十四番
   配置A11

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 正面上に横書きで「参拝記念」、正面中央に「秩父三十四番供養塔」、正面右に「平成二年庚牛之歳五月十七日参拝」、正面左に「平成二年七月吉日建之」、正面下に「先達 大久保得造(他1名)田中芳子(他20名) 小柴石材店刻」の文字が彫られている。高さ170㎝。

19.秩父三十四番
   配置A12

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 正面上に横書きで「参拝記念」、正面中央に「秩父三十四番供養塔」、正面右に「昭和五十二年(1977年)十一月二日参拝」、正面左に「昭和五十二年(1977年)十二月吉日建之」、正面下に「先達 大久保得造 岩井よし(他18名) 小柴石材店刻」の文字が彫られている。高さ170㎝。

20.出羽三山碑
   配置A13

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 正面中央に「月山大神」、その右に「羽黒山大神」、左に「湯殿山大神」の文字、これらの文字の下に横書きで「昭和廿六廿七年度 参拝記念 昭和丗年(1955年)九月十五日建之」の文字が彫られている。正面下に参拝者の名前が彫られているが判読困難な箇所が多い。高さ170㎝。

21.出羽三山碑
   配置A14

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 正面中央に「官幣月山大神」、その右に「国幣出羽大神」、左に「国幣湯殿山大神」、正面左に「大正二年(1913年)四月一日建之」、正面下に「岩淵總兵衛(他18名)」の文字が彫られている。高さ130㎝。
 官幣、國幣は明治以降に神社を等級化した制度の社格である。官幣が上位になる。太平洋戦争後この制度は廃止された。

22.出羽三山碑
   配置A15

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 正面中央に「月山神社」、その右に「出羽神社」、左に「湯殿山神社」、正面右に「明治六年(1873年)」、正面下に「富村 岩淵○○(他10名)」の文字が彫られている。高さ130㎝。

23.秩父三十四番
   配置A16

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 正面上に横書きで「参拝記念」、正面中央に「秩父三十四番供養塔」、正面右に「昭和五十一年(1976年)十一月二日参拝」、正面左に「昭和五十一年(1976年)十二月吉日建之」、正面下に「先達 大久保得造 岩淵すみ(他10名) 小柴石材店刻」の文字が彫られている。高さ150㎝。

24.巡拝塔
   配置A17

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 正面中央に「秩父三十四番 善光寺 参拝記念」、正面右に「昭和三十九年(1964年)四月十八日参拝」、正面左に「昭和三十九年(1964年)七月一日建之」、正面下に「秋元治郎吉(他13名) 世話人 内田金治郎(他3名) 発起人 内田豊」の文字が彫られている。高さ1m。

25.出羽三山碑
   配置A18

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 正面中央に「月山大神」、その右に「羽黒山大神」、左に「湯殿山大神」の文字が草書体で彫られている。 正面右に「紀元二千六百年八月登山」、正面左に「従六位勝金謹書」、正面下に「岩淵總太郎(他15名)」の文字が彫られている。また、裏面に「昭和十六年(1941年)四月建之」の文字が彫られている。高さ180㎝。
 紀元二千六百年八月登山となっているので、登山は神武天皇即位(皇紀)2600年の昭和15年(1940年)となる。つまり建立年の前年である。

佐倉石碑クラブ

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