小竹六十六部廻國塔

(住所:佐倉市小竹751付近)

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1.六十六部廻國塔

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 se20A小竹中内三叉路で紹介した中内三叉路から北側約60mほどの左側路傍に建っている。うっかり通り過ぎてしまいそうな場所である。奈良時代から幕末まで日本には66の国があり(除対馬・壱岐)、鎌倉時代から法華経を一国一社寺、全国六十六社寺に奉納して廻る六十六部廻國聖(または「六部」)と呼ばれた人々がいた。六十六部廻国塔の多くは全国の社寺に法華経を奉納し終えたのを記念して建てられたものである。
 この廻國塔は劣化が激しく かなり判読しづらい。平成4年しづ市民大学石造物調査の解読があるので参考にしたい。銘文は縦書きで大まかに3行に分かれている。右側に「宝永五年(1708年)真敬院□阿浄園」、中央に「奉納六十六部祈願成就」、左側に「戌子八月十七日 高橋市兵衛 民〇〇」と彫られている。
 自然石の形で高さは64㎝である。六十六部廻国塔は、佐倉市内には20基あるという。北は陸奥・出羽から南は薩摩・大隅まで恐らくは数年かけて巡礼を行った信仰心の篤い住民がいた証拠だろうか。

佐倉石碑クラブ

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