小竹中内石仏群

(住所:佐倉市小竹751付近)

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1.石仏群全景

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 山万ユーカリが丘線女子大駅より小竹幼稚園、道祖神社を目指すと小竹城址に向かうT字路がある。この道路の左右は対照的な風景で、右側はユーカリが丘の住宅地がすぐ目の前だが、左側は農村風景が広がっている。 小竹城址に向かうT字路の次のT字路を左折すると左に高橋牧場が見えてくる。直進し左側の隅の小高い場所に5基の石碑群が整然と建っている。女子大駅からは約1,3kmの地点である。佐倉市指定史跡小竹城址までは直線距離にして約250mの距離にある。 ここは小竹地区の東南に当たり、さくら霊園上の台地に位置し、眼下には多数の墓石が展開している静かな領域である。坂を下るとやがて手繰り川にたどり着く。
 石仏群は二十三夜供養塔1基、庚申塔2基、道標を兼ねた庚申塔1基、道標を兼ねた秩父巡拝塔1基の5基が祀られている。以下左端から順に説明していく。

2.二十三夜供養塔

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 一番左端に建っているのは駒型の二十三夜供養塔である。高さは78㎝。正面に「二十三夜供養塔」、左側面に「文化十二乙亥年」(1815年) 願主 平治○○ 平○○ 佐平治」右側面に「11月吉日○○講中」と記されている。

3.庚申塔ー1

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 左から2番目は角柱型文字塔の庚申塔である。高さは台石を除くと63㎝で、正面に「庚申塔」、台石に「セワ人 願主 秋山平治右エ門 (他10名)」とある。左側面は「万延元庚申(1860年)十一月日」とある。

4.庚申塔ー2

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 左から3番目は笠付刻像庚申塔で、高さが126㎝。正面は中央に金剛合掌四手、一鬼、三猿、二鶏が見える。邪鬼は真正面を向いている。左側面の中央に「奉造立庚申青面金剛尊」、右に「寛延三庚午天(1750年)」、左に「十一月日」、右側面に「清之助(他24名)」が書かれている。笠の部分にある梵字はカーンで不動明王である。像容ははっきりしていて立派な陽刻である。5基の中で一番造立が古い。

5.庚申塔ー3

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 右から2番目は駒型文字塔の庚申塔である。高さは74㎝、正面に「青面金剛王」、上部に「日」「月」の模様が描かれている。台石に「講中 秋山平治右エ門(他5名)」が刻まれている。左側面は道標になっていて「右ハ あお〇ぎ先崎、左ハ 井野上高野」(写真右)、左側面の台石に9名の名が記されている。右側面は「文化十酉年(1813年)十一月吉日」とある。右側面の台石に「講中」と10名の名が記されている。

6.秩父三十四番
  供養塔

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 一番右端は駒形道標兼秩父巡拝塔である。高さは70㎝、正面上部は梵字で聖観世音菩薩である。正面中央に「秩父三十四番 、右に「明治三十三年(1900年)一月吉日」、左に「高橋弥右エ門」、左側面は「東 臼井佐倉道」、右側面は「西 井野米本萱田道」、裏面に「北 當小竹區」とある。       

佐倉石碑クラブ

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