1.東徳寺本堂
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飯野山東徳寺は延命地蔵を本尊とする真言宗豊山派の寺院で、鏑木町の大聖院の門徒であった。
『古今佐倉真佐子』からは、馬が農耕や運搬等に大きく貢献していた時代の信仰と当時の縁日のにぎわいの様子がうかがえる。
観音堂前には、藩の馬術師範であった都鳥重成(ととり・しげなり)をはじめ、門人一同の名が刻まれた賽銭箱が奉納されており、馬の守護神として藩士が篤く信仰していたことがわかる。
なお、同寺には明治時代に、後の内郷尋常小学校へつながる「飯野小学校」が置かれていた。
東徳寺へ行く道は佐倉自動車学校を起点とすると次のとおりである。まず、県道65号線を北上する。600mほど進むと三叉路があるので佐倉草笛の丘方面に行く。25mほど進んだら左折する。250m直進すると飯野観音の標識があるので、その標識に従って行く。
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2.観音堂 (飯野の観音様) |
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東徳寺の観音堂として享保4年(1719年)に建立された。
観音堂手前に敷石が敷き詰められ、敷石の左右に天水鉢、常夜灯等が立ち並んでいる。
観音堂の軒下には彫刻が施され、絵馬も掲げられている。また、観音堂に向かって左右に木彫りの“おびんづるさん”が配置されている。 この像を撫でると除病の功徳があるとされ、なで仏の風習が広がった。
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3.馬頭観音 -1
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この石碑は観音堂に向かって右手奥にある。
石碑には「先祖代々の供養 奉修馬頭観世音菩薩 慈安妙泉善女」と彫ってある。
高さ94cm
建立 明治四十一年旧五月
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4.馬頭観音 -2
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この石碑は観音堂に向かって左側手前にある。
正面中央に「馬頭観世音」、その右に「昭和三年」、左に「一月建之」と彫ってある。
高さ 126cm
建立 昭和3年1月
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5.馬頭観音 -3
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この石碑は観音堂に向かって右側奥にある。
正面に「馬頭観世音」と彫ってある以外に刻字はない。
高さ 45cm
建立 記載なし
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6.常夜灯-1
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この常夜灯は観音堂に向かって左側手前入口近くにある。
火袋(灯りを入れる部分)が欠損している。
正面に「常夜燈」と彫ってある。
高さ 228cm
建立 天保三年壬辰(1832年) 仲夏
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7.常夜燈-2
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この常夜灯は観音堂への敷石を本堂に向かって左側にある。
正面に「常夜燈」 側面に「文化十三年丙子仲春」と彫ってある。
高さ 278cm
建立 文化十三年丙子(1816年) |
8.常夜塔-3 |
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この常夜燈は観音堂に向かって左側天水鉢の手前にある。
正面に「常夜燈東徳寺現住 法印扶圓」、右側面に「飯野山馬頭観世音御宝前」、左側面に「清雲浄覚居士」と彫ってある。
高さ 170cm
建立 宝暦三癸酉歳(1753年) 九月八日
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9.常夜塔-4 |
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この常夜灯は観音堂に向かって右側にある。
上部が欠損している。
正面に「常夜燈」、側面に「文化五年戊辰〇月十日 奉納御寶前」と彫ってある。
高さ 190cm
建立 文化五年(1808年)
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10.常夜塔-5 |
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この常夜灯は観音堂に向かって右側にある。上記8.常夜灯-3と対になるものである。
火袋(灯りを入れる部分)が欠損している。
正面に「常夜燈東徳寺現住天和快圓」、右側面に「清雲浄覚居士」、 左側面に「飯野山馬頭観世音御寶前」、裏側に 「宝暦三癸酉歳」と彫ってある。
高さ 130cm
建立 宝暦三癸酉歳(1753年)九月八日
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11.常夜塔-6 |
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この常夜灯は観音堂に向かって右側手前入口近くにある。
上記6.常夜灯-1と対になるものである。
上部が欠損している。
正面に「常夜燈」、側面に「天保三年」と彫ってある。
高さ 120cm
建立 天保三年壬辰(1832年)
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12.常夜塔-7 |
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この常夜灯は観音堂に向かって右側にある。
上記7.常夜灯-2と対をなすものである。
火袋(灯りを入れる部分)が欠損している。
正面に「常夜燈」 側面に「文化十三年丙子仲春」と彫ってある。
高さ235cm
建立 文化十三年丙子(1816年)
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13.宝篋印塔
(ほうきょういんとう) |
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この石塔は観音堂に向かって右側にある。
正面に「飯野山馬頭観世音御寶前 延享三丙寅年」、裏面に「清雲浄覚居士 北八町堀 松屋町 和泉屋久兵衛」と彫ってある。
高さ 330cm
建立 延享三(1746年)丙寅年
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14.念佛塔 |
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この念佛塔は観音堂に向かって右側奥にある。「両村十五日念佛道行衆 元禄九 丙子 天十月日」と彫ってある。
高さ 127cm
建立 元禄九年(1696年)
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15.子安観音と 地蔵尊 |
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これらの石仏は観音堂に向かって右手奥、同じ台座の上に3体並んでいる。 台座は近年造られ、その上に石仏が集められたものと思われる。
①子安観音(左側)
「寛政十二年庚申天 十月吉祥日」と彫ってある。
高さ 87cm
建立 寛政十二年申天(1800年)十月
②子安観音(中央)
「天保九年戊戌二月十一日 女人講中」と彫ってある。
高さ 81cm
建立 天保九年戊戌(1838年)二月
③地蔵尊(右側)
「一躰百日成就之所 二世安楽之所 埴生庚下福田村願主常念
元禄十五年壬午七月」と彫ってある。
高さ 98cm
建立 元禄十五年壬午(1702年)七月
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16.普門品供養塔
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この供養塔は観音堂に向かって右側にある。
正面には「奉讀普門品供養塔」、裏面には「明治二十年三月十八日建立」と彫られている。台石には奉納者の氏名が彫られている。
高さ 127cm
建立 明治20年(1887年)3月18日
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17.坂東、西国、 秩父巡拝供養塔 |
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この供養塔は観音堂に向かって右側にある。上段にある石の正面に「奉供養 板東 西国 秩父 百番大願成就所」、側面に「弘化2年建立」、台石には多くの巡拝者の名前が彫られている。上段にある石は台石中心から大きくずれている。
高さ 226cm
建立 弘化2年(1845年)
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18.手水石 |
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この手水石は観音堂に向かって右側手前にある。
中央に「飯野山馬頭観世音菩薩」、その右側に「東徳寺元禄十一寅年」、左側に「六月十八日 住僧法印良瞍」と彫られている。
高さ 42cm
建立 元禄十一年戊寅(1698年)
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19.天水鉢 |
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この天水鉢は観音堂前左右にあり、奉納が昭和27年となっている。
左右の台座には江戸時代に奉納した人の名前が彫られている。この近くには昔、武家屋敷があり佐倉藩の武士が住んでいたといわれており、奉納者も武士であるといわれている。
高さ 94cm
建立 昭和27年3月
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20.古峰神社 |
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この石碑は東徳寺本堂に向かって左側にある細い道を行くとある。
正面に「古峰神社」、右側面に「昭和十四年四月」と彫られている。
高さ 40cm
建立 昭和十四年四月
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